皆様こんにちは。
CROWN GEARSのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
ベルギーのレーシングブランドRIDLEYから昨年発表されておりました最新モデルが
いよいよ国内入荷し始めましたので、その注目ポイントを紹介をさせていただきます。
■その名は「ファルコン(FALCN)」
いかにもエアロに優れている印象の名前で、分かりやすいですね。
でもFALCONではなくFALCNです。
母音のアルファベットを抜いたりするのは今時な商品命名のやり方なんでしょうか。
Wahooの商品名でもよく見られますが(KICKERではなくKICKR、とか)、英語圏の気分はあまりよくわかりません。
とそんな愚痴は置いておいて、FALCNは昨年発表されたエアロと軽量を両立する万能レーシングバイクです。
これまでRIDLEYではNOAHがエアロロードバイクとしてラインナップされてきました。
NOAHは2006年の初代登場から度々モデルチェンジをしており、
2009年の2代目ではフォークやフレームにスリット穴をあけてRIDLEYならではの外連味を存分に発揮しました。
そのNOAHのエアロ要素を受け継ぎつつ、登りもこなせる軽量性を組み合わせたのが今回の新型バイクFALCNとなっています。
■FALCN RS と FALCN
FALCNには2グレードが用意されており、上位グレードが”FALCN RS” 下位がただの”FALCN”です。
その違いは以下の通りです。
FALCN RS | FALCN | |
フレーム希望小売価格
(税込み) |
¥880,000 | ¥495,000 |
カーボン素材 | 60T/40T HM UDカーボン | 30T/24T HM UD カーボン |
フレーム重量 | 792g(XXS) / 806g(XS)
/ 816g(S) / 826g(M) |
946g(XS) / 956g(S)
/ 988g(M) |
フォーク重量 | 382g (コラム⻑300mm) | 421g (コラム⻑300mm) |
シートポスト断面形状 | 専用D型 | 27.2mm径丸断面 |
上部ヘッドセット径 | 1-1/8 | 1-1/4 |
FALCNでポストが丸断面になるところなどは、むやみに専用品を増やさないRIDLEYのこだわりを感じさせる部分ですね。
シートポストはハンドル等の車体前方のパーツに比べ、エアロへの効果も少ないですし、締めすぎたりして壊しても交換しやすいですし。
FALCN RS “マットバトルシップグレー”カラー
FALCN “ホワイト-シルバー”カラー
■ RIDLEYならでは、FALCNならでは
フレームとフォークの重さの差を考えると、普通にアルテグラあたりで組んだ場合には
FALCN RSが7.5kgぐらい、FALCNが8.0~8.5kgぐらいといった感じの完成車重量になりそうです。
よっぽど軽いパーツでFALCN RSを組めば7kg切るかなーぐらいなので、超軽量のヒルクライムバイクとはいかないですが
それでも最新レーシングバイクとして十二分に軽量でエアロも申し分ありません。
他社の同コンセプトのハイエンドモデルたち
(例えば、S-Works Tarmac SL8 、Pinarello DOGMA F、TREK MADONE SLR、FACTOR OSTRO)とも
互角に戦える性能があると言えるでしょう。
フレーム形状はRIDLEYらしい外連味が出ているかというとあまりそうは感じられません。
今時のエアロ軽量オールラウンダーとして収斂進化してきたような形状に見えます。
その中で敢えてRIDLEYらしい特長を上げさせていただくならば、対応タイヤの太さではないでしょうか。
先に挙げた他社モデルたちが、いずれも公称の最大タイヤ幅は30~32mmまでとなっているところ、
FALCNは34mmまで対応するということです。
リム幅によるので一概には言えませんが、タイヤスペックで言えば700×32Cのタイヤがほぼ確実に使えると思います。
設計的な標準は28Cタイヤに設定しているということではありますが、
より太いタイヤを入れてオールロード的な走りも見せていける懐の深さがあります。
RIDLEYと言えば、フランドルに代表されるベルギーの石畳レースや
ベルギーの国技たるシクロクロスを見越した質実剛健なものづくりが特徴ですが、
より太いタイヤで走破性を上げることができる設計もその考え方によるものに思えます。
■ タイヤ幅34mm対応と言えば
当店で人気のCervelo SOLOISTも34mm対応のエアロ軽量バイクです。
せっかくなのでSOLOISTとも比較してみます。
FALCN RS | FALCN | Cervelo SOLOIST | |
フレーム希望小売価格 (税込み) |
¥880,000 | ¥495,000 | ¥528,000 |
フレーム重量 | 792g(XXS) / 806g(XS) / 816g(S) / 826g(M) |
946g(XS) / 956g(S) / 988g(M) |
約1050g |
フォーク重量 | 382g (コラム⻑300mm) | 421g (コラム⻑300mm) | 約350g |
シートポスト断面形状 | 専用D型 | 27.2mm径丸断面 | 専用エアロ形状 |
BB規格 | BB86 | T47 BBright | |
リアエンド規格 | UDH | Cervelo専用 | |
付属品 | 一体型ハンドル/シートポスト | 一体型ハンドル | シートポスト |
組み付けパーツ | Di2等電動のみ、メカニカル非対応 | 電動、メカニカル両対応 |
SOLOISTはCerveloの中ではハイエンドのS5とR5に次ぐセカンドグレードという位置づけですので、RIDLEYでは無印FALCNと近いようです。
逆に言えばSOLOISTをご検討の方で「このままのコンセプトでより軽くてレーシーな上位モデルがあればいいのに」というかたにFALCN RSが合うかもしれません。
FALCN がSRAM発の最新のエンド規格UDHに対応しているのは白眉ですが、
それならばBB規格はSRAM DUBで組みやすいようにBB86ではなく何らかのT47などにしてもらえた方が良かった、
というのがちょっとマニアックな見方です。
いろいろと工夫の仕方はありますので、組み上げご検討のかたはぜひ当店にご相談ください。
あとはフレームセットの付属品として、FALCNだと一体型のハンドルがついてくるのでお得感がありますね。
ステム部分がしっかり平べったくてカッコいいハンドルです。
■ FALCN 入荷予定
以上で紹介させていただきましたRIDLEY FALCNですが、RSグレードの赤色が間もなく入荷予定となっており、
12月ごろまでかけて一通りのバリエーションが国内入荷する見込みとなっております。
ぜひご検討いただければ幸いです。
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それでは素敵なサイクルライフをお過ごしください。