ジャパンカップ特集7「ロット・デステニーと有終のリドレー」

ジャパンカップ特集7「ロット・デステニーと有終のリドレー」

2023年10月10日

皆様こんにちは。

CROWN GEARSのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 

10月15日に宇都宮で開催される国内最高のロードレース「ジャパンカップ」を特集紹介してまいります。

ジャパンカップのレース紹介からの連載となっていますので、未読のかたはぜひ以前の記事もご覧いただければ幸いです。

 

 

今回は名門UCIプロチーム「ロット・デステニー」をご紹介いたします。

ロット(LOTTO)=ロト=宝くじ ですので、ベルギーの宝くじ公社がメインスポンサーを務め、1985年から活動している名門老舗チームです。

ヨーロッパではイギリスのブックメーカーなどもよく話題に上る通り、スポーツと賭け事はつながりが強いですから宝くじ会社がスポンサーをする例も多くみられます。

チーム名のもう片方、デステニー(Dstny)はクラウドなどのWEBサービス会社でこれもベルギーの会社です。

近年の傾向の一つとしてNTTデータやベルキンなどのITサービス・IT機器企業がスポンサーをする(そして短期間でスポンサー撤退する)例も増えています。

デステニー社はベルギーの会社ですので、地元ベルギーを盛り上げるためのスポンサー連合としてロット社とともに継続していってくれることを願うばかりです。

 

 

そして、このチームの界隈で現在進行形の話題となっているのが、チームバイクについてです。

今年も含め、ロットチームは長年にわたってもう1つのベルギー連合というべきRIDLEY(リドレー)社のロードバイクで走ってきました。

リドレーは自転車競技大国ベルギーの過酷なレースで鍛えられた質実剛健なモノづくりと、空力性能のためにフレームにスリットを入れるような外連味のある開発力が魅力のブランドです。

RIDLEYの魅力を解説している公式ページはこちら

 

 

 

現時点で2025年末までバイクを使用する複数年契約が残っているのですが、これを来年からスペインのORBEA(オルベア)社に切り替えるチーム方針であると8月末ごろに報道があり、リドレーは契約違反として訴訟も辞さない構えという状況になっているとのことです。

ロードバイクはレース機材としてプロ選手が走って(勝って)こそ性能を示し宣伝になるというもので、契約期中の切り替えはバイクメーカーにとっては開発、製造、販売のすべての計画に影響が出ることは必至です。

オルベアについては最近のUCIワールドチーム等で使用されていなかったことから第一線のレースで走っている姿を見られることは楽しみではあるのですが、リドレーを思うと素直に喜べず複雑です。

何年かロードバイクに乗っていると、当時のメジャーブランドがいつの間にかマイナーになっている、その原因はプロレースの使用機材から外れていたからだ、ということも往々にしてございます。

ロードバイク市場とサイクルロードレース界の状況のつながりの深さも感じることになります。

 

 

チームの使用する機材などはメーカーはもちろん、スポンサーやチーム運営陣、そして実際に走る選手など多くの思惑が絡んで機材が選定されて使われています。

チームの存続まで含めたほとんどが長くても数年で切り替わっていく、不安定なサイクルロードレース界だからこそ各々の思惑を「人間臭さ」と呼んでこの競技のファンたちは楽しむものなのかもしれません。

 

 

なんにせよ、シーズン最終盤のジャパンカップはロット・デステニーがリドレーで走る姿を見られる最後のチャンスとなる可能性があります。

リドレーファンは目に焼き付けましょう。

 

 

 

最後に同チームの注目選手としてエドゥアルド=セプルベダ選手を紹介いたします。

同選手は8月末から9月にかけて行われていたブエルタ・ア・エスパーニャで序盤に前半ステージに逃げてポイントを稼ぎ一時期山岳賞ジャージを着る活躍をしていました。

「山岳もこなす逃げ」という走り方はジャパンカップコースにもあっていて、比較的近い大会でよい走りをしているので、レース勝利に絡む可能性もあると私は考えています。

リドレーが有終の美を飾ることができるか、一緒に見守りましょう。

 

 

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それでは素敵なサイクルライフをお過ごしください。

 

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