いまチューブラーを選ぶ意味

いまチューブラーを選ぶ意味

2024年12月08日

皆様こんにちは。

CROWN GEARSのブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

ロードバイクでもチューブレスタイヤがスタンダードになりつつある今日ですが、皆様はクリンチャー/チューブレス/チューブラーどの規格のホイールをお使いでしょうか。

規格にはそれぞれのメリット・デメリットがありますので、使用するシチュエーションに合わせて選択してあげることによってより良いロードバイク体験に繋がる可能性がございます。

今回は最近あまり注目されることも少なくなったチューブラータイヤにクローズアップしていきたいと思います。

 

 

■メリットその1「軽量性」

チューブラータイヤといえばまず「軽量」というイメージを持っている方が多いと思います。

以下にクリンチャー/チューブレスレディ/チューブラーのそれぞれの重量例を示します。

(タイヤについては定番のGP5000シリーズとCORSA PRO TUを選択しました。カタログ重量をベースにしていますので多少の重量誤差はご容赦ください。)

●WH-R9270-C50前後セットの場合

CL(WH-R9270-C50-TLコンチネンタルGP5000CL28C

→ホイール1,461g+リムテープ16g+タイヤ470g+チューブ156g トータル2,103g (TPUチューブの場合;2,019g

TLR(WH-R9270-C50-TLコンチネンタルGP5000S TR28C

→ホイール1,461g+リムテープ16g+チューブレスバルブ20g+タイヤ560g+シーラント60g トータル2,117g

TU(WH-R9270-C50-TUビットリアCORSA PRO700x28

→ホイール1,332g+リムセメント20g+タイヤ680g+バルブエクステンダー5g トータル2,037g

 

チューブラーの規格はリムを軽量に作れることが強みの一つですが、一方でタイヤが太くなるとタイヤ重量が大きく増加してしまうという性質があり、最近のワイドタイヤの流れは逆風です。

今回例に取り上げたCORSA PRO TUの28Cは 340g/1本 とチューブラータイヤとしてはかなり重い部類となりますが、それを含めてもチューブラーはいくらか重量アドバンテージがあります。

軽量なTPUチューブを使用する場合はチューブラーよりも軽くまとまるケースがありますが、後述の乗り心地の部分とのトレードオフを考える必要があります。

 

■メリットその2「乗り心地の良さ」

ハイグレードなチューブラータイヤの多くはラテックスチューブを採用していますので、これによる乗り心地の良さがあります。

クリンチャーの場合TPUチューブを使用して重量を軽量に仕上げることはできますが、その場合ある程度乗り心地は犠牲にされる部分が出てきます。

またこれはチューブレスも同様ですが、ある程度のタイヤ太さがある場合クリンチャーの指定気圧を下回るような圧でも走行が可能です。

低圧の場合どうしても転がり抵抗の増加の問題がありますが、最新のチューブラータイヤであるCORSA PROは転がり抵抗も優秀で低圧で使用してもストレスに感じることは無かったです。

 

 

 

ここからはチューブラータイヤのデメリットの部分について触れていきます。

■デメリットその1 「べとべとするリムセメント(接着剤)」

チューブラータイヤが敬遠される理由の中でもっとも大きいのはこれではないでしょうか。

手が汚れないだけならチューブラーテープ(両面テープ)もあるにはありますが、タイヤ交換の際に剥がすのが非常に大変で、かつ注意しないと剥がす際にリムの表層のカーボンを傷めてしまうリスクがあります。高価なホイールにダメージを与えてしまうことを考えると安心なリムセメントを使った方がトータル的には良いと考えます。

貼ったリムセメントの寿命はだいたい2年、ハードに倒しこんだりしないなら3年くらいという印象ですので、ある程度走る人でしたら普通はタイヤの寿命が先になるかと思います。

チューブレスのシーラントは3カ月~半年程度で交換推奨ということを考えると、一度貼ってさえしまえばチューブラーは手がかからないとも言えます。

あとはタイヤを付ける時にべとべとするか、タイヤを外すときにべとべとするかの違いです。

このあたりはショップに作業依頼をするのであれば気にしなくてもいいとも言えますが、交換頻度については意識しておくべきと思います。

 

デメリット「パンク修理」

修理が原則として「タイヤまるごと交換」しかないのは明確にチューブラーのデメリットと言っていいでしょう。

メンテナンス性、交換のしやすさではクリンチャーが圧倒的なのは言うまでもありません。

チューブレスは内部のシーラントが保持されていれば多少の自己修復が見込めますし、大き目の穴についてもプラグで塞ぐ方法があります。またチューブレスバルブを取り外してチューブドにして運用という方法もありますが、シーラントまみれになる覚悟はいりますし、ビードが落とせずそもそもタイヤが外せないこともありますので本当に最終手段だと思います。

なおチューブラーの場合、取付不備によるエア漏れや、リム打ちはほぼ起こりませんので、その分パンク発生率自体は低い印象があります。またパンクなどで空気圧が急激に低下した際、クリンチャーやチューブレスはタイヤが外れるリスクがありますが、接着剤で張り付いているチューブラーは外れることがありませんので、安全に減速したり多少の距離を空走することが可能です。プロツアーでチューブラーが好まれていたのはこの部分が大きいです。

 

 

■まとめ~チューブレスの時代にチューブラータイヤを選ぶこと

あえてまとめるならばチューブラータイヤの強みは「軽量性と乗り心地,転がり抵抗のバランスの良さ」になると思います。

タイヤの構造上ある程度整備性が犠牲にされる部分があるのは否めませんが、チューブラータイヤのバランスの取れたライドフィーリングは代替できない部分があります。

タイヤ規格の過渡期である今しか体験できないものに触れてみませんか。

 

クラウンギアーズではホイール・タイヤ同時ご購入時のチューブラータイヤ取付済み状態での販売も承っております(別途取付工賃必要となります)。リムセメントの悩みを抱えたくない方はどうぞご検討ください。

 

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それでは素敵なサイクルライフをお過ごしください。

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