2013年自動車の見本市東京モーターショーでヤマハ発動機（YAMAHA）からコンセプトモデルと
して発表され話題となった電動アシストロードバイク。その後3年の時間を経て2016年末にそれ
は「YPJ-R」というモデルネームで市場投入され、サイクリストや、新しいガジェット好きな人
等の間で大きな話題となりました。そしてクラウンギアーズでもこの2月より取扱いを開始しま
したので、こちらのブログでも細かくその魅力を紹介していきます。
魅力を紹介と書いたばかりですが、
「ロードバイクに電動アシストが必要？」
これが2013年の発表時より多くのロードバイク乗り達の間で数多く聞かれた意見でした。
確かに日本の自転車環境では【電動アシスト＝ママチャリの補助機能】のイメージが強く、ロー
ドバイクとの組み合わせに違和感がゼロとは言えません。しかしながら当店での取扱いをするに
あたって開発元のヤマハ発動機の開発担当者様にお話しを伺う機会があり、電動アシストロード
バイクYPJ-Rのコンセプトやターゲットを知れば知るほど、これは新たなロードバイクの形として
これからの世の中に浸透されていくはず！と思わされました。
■そもそも電動アシストとは？
電動アシスト機能は日本のみなず世界各国でレギュレーションや定義が異なるのですが、日本では
電気の力でペダリングの補助を行うものです。つまりライダーがペダルを漕がないかぎりは機能せず、
ペダルを踏み込む力を自転車に設置されたセンサーが感知しそれをモーターに伝えることで駆動しペ
ダリングの補助をするものです。これによって軽いぺダリングで自転車が軽く進む様になります。ま
た日本ではアシストする力にも制限があり、漕ぐ力１に対してアシストする力２という規制があり、
過剰なパワー供給を制御し、急発進等の危険性を回避されます。また速度においても時速10km以上は
段々アシスト力を弱めていき時速24kmにはアシスト力が0になるという逓減（だんだん減る）が規則
化されています。このことで日本の道路事情にあった安全で安心な電動アシスト車が成り立っています。
■コンセプト＆ターゲット
“楽する”アシストから、“楽しむ”アシストへ。
ヤマハ発動機から1993年に電動アシスト自転車を世界で初めて開発・発売されて以来、現在では通勤や
通学、お子様の送迎や買い物など、手軽で便利な日常の足として使われています。一方で、電動アシス
ト自転車の使用シーンの拡大や、これまで電動アシスト自転車になじみのなかった方、もっと自転車の
ある生活を楽しみたい方に向けた商品開発をテーマとして
「乗り物を使って楽しむ」
というコンセプトの下、自転車で走る楽しさやワクワク感、ライフスタイルに合う性能やデザインを期
待する方に向けて提案する、スポーツ電動アシスト自転車として位置づけています。
具体的にターゲットとしては
・若年スポーツバイクエントリー層（レース志向ではなく気軽に趣味として自転車を使いたいスタート若年層）
・ミドルリターンサイクリスト層（過去に自転車を趣味として使っていた方の層）
・スポーツバイク志向の層（夫婦やカップルで男性がロードバイク、力に劣る女性の組み合わせ）
です。確かにこれを聞くと冒頭の「ロードバイクに電動アシストが必要？」ということに対して、従来とは異なる
新しいニーズに合致した乗り物であると考えられます。ロードバイク・ロードレーサーという言葉はどうしてもレー
スや競争、スポーツといったイメージをしがちですが、実際日本のロードバイク乗りにおいてもレース参
加している層は僅かで、多くのライダーは「風を切って走りたい」「ママチャリでは行けない遠くの場所
まで走りたい」という使い方が主で、YPJ-Rにおいても電動アシストというサポート機能を使って同じ様
にロードバイクとして走る楽しみを味わえるものとなっています。
■電動アシスト性能
電動アシストバイクはバッテリーをスマートフォンの様に充電をし、その力を使ってアシスト性能を稼動
させます。YPJ-Rではハンドル部に設置された大型の液晶ディスプレイで使い方や走りたい距離によってモ
ードの選択が可能です。走行モードに応じて走行可能距離が異なり、一回の充電で最大48kmという長距離走
行が可能です。山手線1週が34.5km、フルマラソンが42.195kmと考えると、48kmを自転車で楽に楽しく走る
距離としては充分なものだと言えます。また実際にクラウンギアーズスタッフが乗ってみた感想としては、
特に漕ぎ出しの軽さは目を見張るものがありました。坂道での発進であれば、軽い非アシストのカーボン
ロードバイクよりもスムーズに早いペダリングが実現可能です。
※もちろんライダーの脚力にもよりますが・・・。
こちらの動画では立漕ぎせず坂道を上る様子が見れます ＞＞
■ロードバイク性能
ここまで電動アシストについて書き綴ってきましたが、ロードバイクとしての性能も手抜かりがないのが
YPJ-Rの魅力です。まず車体の根幹となるフレーム素材はアルミが採用されています。ハイドロフォーミン
グ（金型にパイプをセットし、高い水圧を加えることにより金型内でパイプを膨張させその圧力で成形する
加工方法）で、フレームの強度を保ちます。車体重量も15.2kg（XSサイズ）とロードバイクと比べると重く
なりますが、一般的なママチャリ電動アシスト車が20kg越えな点を考えるとかなりの軽量感です。また通常
のロードと異なり電送ワイヤーが多くなる電動アシスト車のワイヤーが目立たないように、フレームにワイ
ヤーを内臓できるフレーム設計な点もヤマハのこだわりがうかがえます。フレーム設計についてですが、ク
ランク軸部にモーターがあることでリアセンター（ボトムブラケットから後車輪軸部までの距離）が長めに
とられており、結果フレーム全体が長くなっていることで、直進安定性にも優れた走りが実現されます。
そしてメインコンポーネントはSHIMANO105を採用。DURA-ACE、ULTEGRAに続くSHIMANOコンポーネント3番目
のグレードで、市民レース等でもよく使われているコンポ―ネントで、しっかりギアチェンジ、しっかり
ブレーキング、しっかり回転してくれます。また細かな点ですが、通常一般的なロードバイクでは別売り
となるペダルが標準装備なのも嬉しい点です。ペダルは初心者にも安心なフラットタイプが採用されてい
ます。そして気になるバッテリーが切れた時の走行性能ですが.アシストしていない時でも通常の自転車と
ほぼ同様のフィーリングでペダリングすることができます。ドライブユニットそのものが大きな抵抗になり
それが原因でペダルが重くなるということはありません。
■その他機能
バッテリーのある電動自転車だからこそ実現できる様々な機能を紹介します。
・液晶マルチファンクションディスプレイ
大型の液晶ディスプレイを搭載し、様々なインフォメーションの表示がされます。こちらも通常であれば別
売りのサイクルコンピューターを購入し設置が必要ですが、YPJ-Rなら電動アシスト情報に加え、スピード
メーターや平均速度、最大速度、オドメーターなど多くの情報が取得可能です。
・小型バッテリー
バッテリーは2.4Ahのリチウムイオンバッテリーを採用。付属のUSBアダプターをバッテリーに装着すること
で、モバイルバッテリーとしての使用も可能で、走行してない時はスマホやタブレットの充電としても使え
ます。
・ドライブユニット、フレーム、フロントフォークは3年。バッテリーは2年という長期保証が付帯されてい
るので安心です。また一般的なロードバイクではない3年間盗難保険もついており、こちらも嬉しいサービス
のひとつです。
■カラーリング・サイズ
フレームのカラーリングは
・ブラック／グレー
・ブラック／ブルー
・トリコロール
の3色展開。サイズは
・サイズM：162cm以上
・サイズXS：155cm以上
の2サイズ展開です。
冒頭の「ロードバイクに電動アシストが必要？」という言葉に戻りますが、YAMAHA YPJ-Rは
『ロードバイクと電動アシストの良いとこどり』
という答えがぴったりかと思います。気軽にロードバイクを楽しみたい人、脚力に自信がないけど遠くに速く
走りたい人、等ロードバイクの魅力を今まで以上に幅広い層に届けてくれる、そんな1台だと思います。ぜひ
この新しいロードの形「YAHAMA YPJ-R」をお試しください。
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written by crowngears
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